犯罪・刑事事件の解決事例
#任意整理

時効援用によってすべての債務を返済なしで任意整理をした事例

Lawyer Image
福井 慎一郎 弁護士が解決
所属事務所福岡セントラル法律事務所
所在地福岡県 福岡市博多区

この事例の依頼主

40代

相談前の状況

20代のころ、生活費の不足や突発的な支出を補うためにキャッシングなどで借入をするようになり、その後、病気や失業などもあって借金が膨らんでしまいました。当初は毎月の収入から返済ができていましたが、次第に返済ができなくなり、債権者から督促が来るようになりました。その後、督促がきても返済ができない状態が続き、何度か転居も重ねました。そうするうちに債権者からの通知も次第に来なくなりましたが,ご本人としては、返済できていない借金のことがずっと頭から離れず、いつどんな請求が来るかわからないという不安を抱えていました。転居を機に借金をきちんと整理して新しい生活を始めたいと思い立ち相談に来られました。

解決への流れ

当初は、債権者や債権額を調査したうえで、任意整理(分割払)での解決・場合によっては自己破産での解決を検討していました。ご本人の記憶や信用情報機関の情報を収集するなどして、消費者金融やクレジットカード会社などの債権者を調査したうえ、契約内容や取引履歴の調査を行いました。その結果,クレジットカード会社や消費者金融などに対する債務は元金ベースで350万円を超えており、利息や遅延損害金を含めると時間の経過もあり分割払でも返済が困難な額まで金額が膨らんでいました。しかし、いずれの債務も最終取引から10年以上が経過し、判決も取得されていなかったことから、消滅時効が完成していました。そこで、ご本人とも相談のうえ、債権者に時効の援用を通知し、返済をしない内容で任意整理を行いました。

Lawyer Image
福井 慎一郎 弁護士からのコメント

借りたお金は、当然のことながら返済をしなければならないのが原則です。ただ、やむを得ない理由で借金を抱えてしまうこともありますし、体調の問題などで返済ができなくなることもあります。また、返済できないまま何もせずに放置してさらに債権者に迷惑を掛けてしまうこともあります。時効の制度は法律で定められている制度です。時効にかけたくない債権者には時効にかけないための制度が用意されています。任意整理において、時効が問題になる場面は多くはありませんが、生活再建や経済的な更生を図るためという必要性や債権者にとっても早期決着という側面もありますので、事案によっては時効の制度を利用しての解決が必要な事案もあります。ご本人の意向や生活状況などを伺いながら対応しております。【掲載事例は、当事務所担当した事例の一部です。】