この事例の依頼主
30代 女性
相談前の状況
相談者の方は,自動車に子供2人を乗せ,信号待ちをしているところに,後ろから追突されました。全く相談者が悪くないのに,自分の保険会社は相手に支払うものがないので動いてくれないし,自分も怪我をし,子供も病院に連れて行きながら,自分で相手の保険会社と話し合いをすることが本当に大変だったとのことです。その後,なんとか完治し,いざ賠償金の話になると,一方的に賠償額が記載された紙がきました。この賠償金が適正か全くわからず,弁護士特約を利用できたため,ご相談にこられました。
解決への流れ
まずは,弁護士が窓口になることで,本件事故に関する話は,弁護士を通すことになり,直接相手方とやりとりすることがなくなったこで,相当楽になったとおっしゃられていました。賠償金については,主婦の方でしたので,休業損害の評価についてこちらの家事・育児の制限の内容を詳細に指摘し当初の補償額を大きく上回る賠償額で合意することができました。慰謝料についても相手方保険会の提示社裁判所の基準から減額する要素がないことを強調し,ほぼ裁判を起こしたときと同じ基準の慰謝料を得ることができました。
相談者の方の多くは,相手方の保険会社から賠償金が提示されてから来所されます。私としては,本件では完治されたのでよかったのですが,治療の打ち切りに対応する必要があることも多いですし,なにより相手方とやりとりする負担が大きいと考えております。依頼するか否かは一度相談された後決められればよいので,まずは相談!と考えていただきたいと思います。本件のように,主婦の方の場合,賃金を得ているわけではないからか,事故の怪我で家事・育児ができなったことの補償を得られると思っていない方がおられます。しかし,主婦の方も補償を得ることはできますし,その評価には争いが生じやすいところです。慰謝料と一緒で金銭に換算しにくい部分があるからです。その場合に,弁護士が裁判をやる場合のメリットデメリットを依頼者に丁寧に説明し,また交渉において相手方保険会社にこちらの要求をのませるために交渉することで裁判に至らなくとも,当初の提示より賠償額が上回るケースがかなり多いです。